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濃密な「銭湯A」

私が「銭湯A」に通う様になり、3年になるでしょうか。

ここは私の知る銭湯のうち、規模が最も小ぶりなのです。

一般的に銭湯の経営は家族経営が多い様に思うのですが、ここは違うようで番台立つ人は一般の主婦の方なので擦れた感じがせず、とても穏やかな空気が漂つているのです。

一つ気になるのがこの銭湯の大きさなのです。敷地の大きさからなのかとにかく「小さい」のです。職業柄タイルのサイズから浴室の面積を計算してみたところ、4.5m×4.5m。と言う事は12.5帖間。一般的なリビングの広さと比べてもさほど広さは感じない程度です。浴槽の大きさは1.8m×2.2m。大人4人が限界のサイズです。この浴槽では何度か上半身に大胆な入れ墨を入れた、まだまだ少年の目をした若者と出会いました。小さな浴槽なので家のお風呂に4人で向かい会つている感じで、目なども合わせず皆無言なのです。

男湯はいつ来ても静寂な空気なのですが、隣の女湯からはいつも賑やかな話声が聞こえ、息詰まる男湯もいくらかの救いになつています。

最近では入れ墨を横文字で「タトウー」(違つたなー)

とかお洒落の一つの様に言いいますが、私の知る限り全く浮いてしまうのが現実です。

入れ墨には年齢制限を設けるべきです。30歳までは1年程度で消える入れ墨(プリント)。どうしても入れたい人は30歳を過ぎてから。

どうでしょうか。考え直す青年も少なからずいるのではないかと考えてしまう濃密な「銭湯A」での時間でした。

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